美食の街サンセバスチャン。小さな街なのですが、スペイン全土でミシュラン三ツ星が11店舗ある内、3店舗がサンセバスチャン近郊にあるんです。せっかく行くのでバル巡りもいいですがミシュラン三ツ星を体験してみたい!!と一生に一度の経験と思い、思い切って行ってきました。
先にお伝えしておくと、私は料理に関して素人なので雰囲気くらいしかお伝え出来ませんが、これから行かれる方の参考になればと思い書いてみました。
コンテンツ
アクセス
私たちが今回行ったレストランはMartin Berasategui。サンセバスチャン郊外の住宅街の中にあります。サンセバスチャンの街からは車で20分程の距離です。もちろん予約必須で今回予約が取れて幸運でした。
初めての経験だったのでどんな服装で行けばいいのか迷いましたが、女性はちょっと小綺麗なワンピース、男性はシャツにジャケット程度でそこまで着飾らなくても良い感じでした。最低限の清潔感があればOKです。もちろん、ばっちり決めて楽しみたい方はおしゃれして行っちゃいましょう!!
一見こんな場所に?という感じでしたがレストランの中に入ると別世界が待っていました。目の前に広がる緑がレストランの一部のようになっていて見とれてしまいます。人数も多くありませんのでとても静かですが、静かな空間を目の前の緑とそよ風を感じながら楽しめる空間でした。
事前に口コミ等も見ていましたが、お料理はなんと3-4時間という長い時間をかけてゆっくりと頂きます。日本にはそんなに時間をかけて食事をする文化がないので、行く前はそんなにかかるの?飽きちゃうかな?食べるのも早いしそんなにかからないかな?と思っていましたが、結果から言うと3時間半ほどの時間をかけてお料理を頂きました。
そしてそんなに時間をかけたのを感じさせないくらいお料理や雰囲気を楽しめ、もうこんな時間?と思える素晴らしい時間を過ごすことができました。
メニュー
メニューはアラカルトとコースメニュー【The Great Tasting Menu】から選ぶことができ、コースメニューはいろんな年のセレクションで構成されています。
今回ランチでレストランに伺ったのですが、私達以外に5組いらっしゃり、ほとんどのテーブルでコースメニューを頼まれているようでした。私たちも迷わずコースでお願いしました。(275ユーロ/税・サ込) コースメニューは一品一品そんなにたくさん出てくるわけではないのですがなんと15品ほど出てくる様です。
素敵なレストランにはお酒がつきもの。とは言え二人してお酒が得意ではないのと、主人は運転もあるので炭酸水。私はせっかくなのでシャンパンを頂きました。
(炭酸水:8ユーロ, シャンパン(グラス):20ユーロ)飲み物の料金が良心的でした。
先にお伝えしておくと、コースメニューを食べられたい方は、行かれる前の一食を抜いていった方がいいです。私はかなりの大食いなのですが(笑)ちょっとづつ出てきても終盤にはもうお腹がいっぱいで食べきれませんでした。あまりにもったいなくて主人にヘルプを頼み何とか完食しました。
見た目も素晴らしく美しいお料理
全てのお食事はご紹介できないのですが、何品かご紹介します。
私、こんなに驚きと感動の連続なお料理は初めて食べました。新しいお料理が運ばれてくるたびに目で楽しめて、食べると意外性にびっくりしたりおいしくて感動したりといつしかお料理に夢中になっていました。
最初に出てきた【2019 Our marinated olives】オリーブ?かな?
食べてみる・・・!?
チョコレート様な食感でパリンと割れて中からオリーブのエキスが出てきます。
【2018 Gilda (anchovy, chilli and olive) with capers broth “Agrucapers” and tuna tartar “Balfegó”】
スプーンに美しく並べられた液体化されたアンチョビ、チリペッパー、オリーブの球体。生卵の黄身のように薄い膜で包まれた繊細なお料理。どの様に作られているのか本当に不思議。
【1995 Caramelized millefeuilles of smoked eel, foie gras, spring onion and green apple 】
こちらはマルティン・ベラサテギの歴史ある一品。青りんごのカラメル、フォアグラ、燻製鰻のミルフィーユ。
【2019 smooth and crunchy flower of sepia】
【2019 Oyster with green olive juice, wasabi emulsion and crunchy sea lettuce 】
見た目にも鮮やかなこちらのお料理の中には大ぶりのジューシーな牡蠣が隠れていました。新鮮そのものでもう本当においしかった!!
【2001 Vegetable marrow salad with seafood, cream of farmhouse lettuce and iodized juice 】
こちらのお料理はベラサテギがミシュラン三ツ星を獲得した2001年に作られたお料理。三種類のソースと様々なお野菜やシーフード、ナッツ、シーフードジュレなど食べる場所でも味が変わっていく一品。ソースは混ぜないでそれぞれを楽しむといいのだとか。とても有名なお料理です。
【2019 Grilled hake tacos with squid tartar and toasted walnutgrass with saffron shades】
【2017 Lemon with basil, green bean and almond juice】
ホワイトチョコレートで作られたイミテーションレモンを割って食べるデザート。さっぱりとしていてとてもおいしいデザート。Green beenがデザートになるのも珍しくて面白い。(スマートに割って食べたかったのですが、庶民の私はセンスのあるお料理に慣れておらず、何回たたいても割れず・・・(汗)。横からたたいたら簡単に割れた(笑))
最後に
このほかにも素敵なお料理が次々出てきました。本当にあっという間の素敵な時間でした。最後にオーナーシェフであるマルティン・ベラサテギさんが各テーブルに挨拶に来てくださいます。とても温厚そうな方で、少しお話しただけですが人柄の良さが伝わってきてとても好感の持てる方でした。
私個人的には、今回とても良い経験ができたなと思います。お料理はもちろんとてもおいしくて幸せな気分になりました。こんなにも時間を掛けて頂くお料理は人生初でしたが、こういう文化もあるんだなーとこの年になりまた新しい体験ができました。サンセバスチャンに行かれる際は、バル巡りも良いですが、異文化に触れて素敵な時間を過ごしてみてください。人気なレストランですので早めに予約をお勧めします。是非ご興味があれば行ってみてください。
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